乳癌で片方の乳房を全摘することになったとわかった時は
もちろん同時再建をするつもりだった。
たまたま今の仕事の中で、医学関係の本に載っている乳房全摘後の胸の写真を
目にすることがあった。
大きな傷、胸をえぐられたような跡。
同時再建をすれば、そんな様子になった胸を見なくて済む。
手術が終わり麻酔から覚めたら、胸の膨らみはそのまま。
ショックを受けることもないのがいい。
同時再建しなかった主な理由
と言っても手術前には色々な不安がでてくる。
“ 全摘してしまえばもうガンの心配はなくなるんだろうか。”
“せっかく胸を作った後にやっぱりガンがどこかに残っていたら・・”
とか、色々考えると何が良いのかよくわからなくなった。
(実際のところ、非浸潤ガンの場合あまりそういう心配をしなくてもよかったのかも)
まずは病気の治療を第一に、乳房再建はそれから考えても良いんじゃないか。
乳がん手術と同じタイミングで再建を行うのを「一次再建」(同時再建)
乳がん手術後に一定期間をおいてから行うのを「二次再建」
と言うのだけれど、私は結局二次再建をすることにした。
同じタイミングで手術を決心できなかった理由として
担当医師との相性もあった。
乳房切除と再建手術は一回の手術で行うのだけれど、
乳房再建は形成外科の医師が行う。
この形成外科の先生の診察も2回ほどうけたのだけど、
どうも相性が良くない気がした。
いや、正直なところ何か苦手なタイプのお方だった。
それなら少したってから別の病院で受けた方が良いのでは、
と思ったのだった。
再建なしの人も意外と多い
がん経験者のコミュニティサイトなどをいくつか見ていたけれど、
再建をしていない人も意外に多いことがわかった。
私が見ていたのはPeer Ring(ピアリング)という乳がん等、女性のがん経験者の
コミュニティサイト。
Peer Ring(https://peer-ring.com/)
コロナで患者会イベントやセミナーが中止となる中、
こういうコミュニティはありがたいと思った。
現在の状態
ということで、現在の私は右胸は男らしく真っ平。
あばら骨が浮き出る皮膚にはB地区もなく、
横一直線におよそ12cmの傷跡のみ。
ケロイドなどにもならず、傷跡の状態も良好のようだ。
けれども、これが半年経ってもまだ痛い。
ブラジャー問題は続くのだった。
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